一所懸命

今は「一生懸命」という言い方をしますが、これは“生涯を通して命を懸ける”という意味です。すごい覚悟が必要ですね。本来は「一所懸命」というのが正しいのです。

命を懸けるくらい頑張ったことがあなたにはあるでしょうか?

中国の唐時代の僧侶鑑真(がんじん)は日本に来て仏法を広めるのに命を懸けました。鑑真は55歳の時に来日を要請されて、天台宗の布教のため日本に行く決心をしました。

しかし、密告者に妨害されたり、天候に恵まれなまったり、生死の境をさまようような苦難に遭いながらみずから失明しつつも67歳にして6回目の挑戦で、やっと平城京に到着したのです。

鑑真は「何ぞ身命(しんみょう)を惜しまんや。諸人(もろびと)行かざれば、我即ち去(い)くのみ。」(みずからの身体や命など惜しんでいられるものか。誰も行かないなら私が行くだけだ)と言ったと言います。素晴らしい信念ですね。

奈良時代には日本には仏教は伝来していたのに、授戒の制度が伝えられてなかったと言います。特に正式な僧侶になるためには、すべての戒という意味の具足戒を受ける必要があり、その授戒の場が「戒壇(かいだん)」なのです。

そして正式な作業に基づく授戒の儀式を日本に伝えたのが鑑真だったのです。

鑑真は754年に東大寺大仏殿の前に壇を築き、聖武上皇、光明皇太后、孝謙天皇をはじめ四百数十人に授戒したのです。

鑑真は来日の6年後の759年には平城京の中心街だった土地を授けられ、その地に我が国最初の律寺である唐招提寺が鑑真のために創設されたのです。

日本の仏教布教にはなくてはならない人になられたのですね。

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